1234567TOTAL
千保ジャガーズ00000303
中島1・2丁目少年野球部300011X5
惜しくも準決勝敗退。悲願の優勝旗を目前に涙をのむ

東地区卒業生大会。悲願の優勝旗まであと2つ。

有終の美。そのためになんとしてもこの試合に勝利し、決勝進出へ。

この日の午前、決戦を前に小雪ちらつく寒空の下で最終調整、万全の体制でこの試合に臨んだ。はずだった・・・。

 

気温上がらず寒風の中、15時半ちょうどに試合が始まった。

初回先制の攻撃、1アウトから2・3番と連続フォアボールとパスボールで1アウト2・3塁の先制チャンス。ここで打順は4番イツキ。これまで何度も期待に応える仕事をしてきた。ここも大きな期待がかかる。しかしフルカウントからの6球目、高めの球を振らされ三振に倒れてしまう。5番タクヤの打席、ピッチャー冒頭にサードランナー果敢にホームを狙うもタッチアウト。

絶好の先制のチャンスを0点のまま逸してしまう、なんとも嫌な流れだ。

 

この日の先発はカズキ。初回、コントロールが定まらぬ立ち上がり。いきなり先頭バッターをフォアボールで歩かせてしまう。1アウトから3番バッターを再び歩かせてしまい、1アウト1・2塁。

つづく4番バッター、打ち取ったボテボテのショートへの当たり。これをショート・タクト痛恨の悪送球。ファースト・イツキも止めきれずに後逸してしまう。更に送球処理をもたつく間にバッターランナーまで返してしまい3点を先制されてしまう不味い守備。

嫌な予感は的中。千保ベンチに漂う重苦しい空気。

 

本来なら、一度火が付けば3点などすぐに返せる千保重量打線。しかし、焦りが攻撃のリズムまで狂わせてしまう。得点圏にランナーを進めるも後続が次々と倒れ、なんともホームベースが遠い。

徐々に勢いづく相手ベンチ、これに呼応して調子を上げるピッチャー相手に焦りが更に焦りを呼ぶ。

5回裏、この回も先頭バッターを歩かせてしまうピッチャー・カズキ。

不運な当たりの内野安打もあり1アウト2・3塁。2ストライクに追い込むも3バントスクイズを決められて痛い4点目を奪われてしまう。

 

後が無い6回表攻撃。2番からの好打順。2番3番と連続四死球でノーアウト1・2塁。追いつくにはここしか無い。なんとしてもつないで同点に追いつきたい。4番イツキ。フルカウントに追い込まれてからの7球目。フラフラっと上がった打球が右中間に落ちるラッキーなヒットとなる。1点返してなおも1アウト満塁。

ここで打席にはシュウタロウ。内野へのゴロ。送球の間にセカンドランナーもホームを陥れ3点目。1点差に迫る。

なおもランナー3塁。しかし、つづくハルキ倒れて3点どまり。こうなると前の回の1点がなんとも痛い失点となる。

迫る日没、制限時間。攻撃にリズムを、と6回裏のマウンドをイツキに託す。

しかし、この回対する先頭バッター、残り時間を気にし勝負を焦って取りに行ったストライク。出会い頭の痛打を浴びる。左中間を割る打球。処理をもたつく間にホームまで陥れられてしまう。最終回を前に取られてはいけない追加点。2点差が重くのしかかる。

後続を斬って3アウトチェンジ。「さぁ、残り時間は!?」そこでグラウンドに響くアラーム音。試合は・・・継続。時間ギリギリ、なんとか最終回の攻撃に入る。

 

先頭バッター倒れて打順はケイタ。「頼むキャプテン、流れを引き寄せてくれ!」

サードゴロ。プレッシャーから焦りを見せる相手守備。エラーを誘ってなんとか塁に出ることに成功する。

つなげ。なんとしても逆転だ。しかし、タクマ、インコースの球に手が出ずに2アウト。

7回2アウト。「終わるな、カズキ。」祈る千保ベンチ。

しかし、最後はショートゴロで万事休す。3アウトチェンジ。ゲームセット。

 

3−5。東地区卒業生大会、準決勝で散る。

決して油断や驕りがあったわけではない。そう思いたい。しかし、ミスから一度相手ベンチに渡してしまった流れをもう一度引き寄せるだけの覇気を見ることができなかった。ビハインドのまま試合終了の号令を聞く結果となってしまった。

卒業生大会、卒業する6年生は6年間の集大成をここに見せることが果たしてできただろうか。

勝負事である。敗戦という結果は仕方のないこと。大事なのはそこから何を感じ得たか。

中学生という次のステップに向けて、これから自分たちの中に何を築きゆくのか・・・。

残り試合、わずかだが残っている。卒業までの残りの試合、残りの活動を通して、6年生諸君よ、君たちがこれまで培った野球に対する想い、千保ジャガーズというチームに対する想い、それを思い切り表現して見せてほしい。

これまでの君たちのがんばりを近くで見てきた者として、そう期待せずにはいられないのである。